小野池草介_2671那覇マラソン惨敗日記 2日目

 

 夜中ずっとパンパンポーやそれを追いかける警察のサイレンが断続的に続き、ろくに眠れなかったのであった。
もう58号線沿いのホテルはやめよう…と思いつつ起床。

 

 大会のために通常7時からの朝食が、6時から食せると言うことで、6時にレストランに行ったら大会参加者で既に満員になっていた。 空席待ちをしながら盆に食料を載せてゆく。
やがて席が空き、食す。 なんというか、やる気のない食事量だなぁ、わし

 

 部屋に戻り、準備をする。 靱帯補助のため、昨日購入したテーピングを貼る。 いろいろな色が売っていて「赤紫オシャレー」と思い買ったが、貼ってみると痛々しく見えるだけだった

 7時、チェックアウトをして出発。
モノレールで行こうと思っていたのだが、ウォームアップも兼ねて歩いて行くことにする

 

 会場に向かって歩いている人たちがちらほらといる

 会場に近づくにつれ、参加者が増えてゆく。 一駅歩いた頃には、こんなになってしまった
*会場までは2駅
 自分専用のスペシャルドリンクを持参している選手

 

 

 

 

 会場に着きました。 荷物を預かっていただくために、旅行会社のテントを探します

 

 

 

 荷物を預けたら、うろうろします。 じっとしていると寒いのです。
屋台がたくさん出ていて、美味しそうです。 でもなぜか値段が表示されていない。 どゆこと? 訊くの? 均一料金?

 

 

 ありゃ〜、無料のテーピングサービスがあったよ〜。
しかしながら、すごい列ができていました!

 

 

 

 

 カルビーのブースで無料のお菓子をたくさんいただきました

あやしいチームを発見! いいなぁ、こういうチームを作りたいものだ

 

ゴーヤくん、発見!

 

 

 ゼッケン番号順に区枠されたスタート位置に列びます。
わしの前に約20,000人います。 スゴイ数ですね。 先月参加の「ツール・ド・おきなわ」ではスタートラインが見えていましたが、今回はまるで見えません。 見えないどころか、スタート測定位置がどのくらい前かも解りません

わしのあし

 

 9時、空砲花火が鳴って、スタートが始まりました。
しかし見える範囲では、全く動いておらず。 はてさて…。
 だんだんとちょっとづつ動くようになったり、止まったり。
それでも少しづつ進んでようやく9:25、スタート測定装置を通過しました。 ここから58号線で3車線分の広さを確保しているから走れるのか、と思いきや、やっぱりちょこちょこ停止。 信号もないのに何で止まっちゃうのよ〜
 あれだ! 那覇市長の隣に立っている満島ひかりが手を振っているからだと判明

 スタートしたら、空は晴れてきた

 

 

 走ります。 時速10km前後で走ります。 それ以上はなかなか出せません。 どこまでも人が連なっているのです。 そしてしばしば肘鉄を喰らうのです。 わしは和式走法をしているので、体を捻らない故に腕を振ることはありません。 従って非常に小さな空間で走ることができるわけですが、周りは洋式走法なので腕をぶんぶん振っています。 わしは思うわけです。 たしかに高速走りなら腕の振りもありだと思う、しかしこの低速で腕を振ったら、振るだけ体力消耗しすぎない?

 

 和式走法の利点:空間利用が最少で済むので、洋式では走り抜けられない小さな隙間を、速度を落とさず抜けられる。 腕を振らないので、腕が疲れない。 体を捻らないので、腰を痛めない。 斜め走りとかアクロバティックな動きを、モーションなしでできる。 帯刀している場合、すぐ抜ける(なにしろ手は、常に柄のすぐそばにある)。 きものを着ている場合、乱れない

 和式走法の欠点:洋式走法の集団の中で走っていると、なんかヘン。 肘鉄は喰らうが、こちらからすることができない

 

 

 

 

 那覇マラソン、スゲー!
応援が途切れない。 黒糖も途切れない。
水分は水がほとんどなので、塩をつまんで口に入れ、次に黒糖をもらって口に入れ、そして水をもらって口の中で混ぜ合わせます。 すると、あらなんと、スポーツドリンクになります

 

 

 

 えーと、頑張ったんだけどぉー。 国際通りに入る頃から靱帯が痛かったんだけど頑張ったのよぉ。
でもとうとう18km過ぎでよ、ピキンっと言った、膝のヤツ。
で、それからビッコ。
GPSで中間地点までの距離と時間を計りつつ、打ち切りにならないように頑張ってビッコ曳いて行ったさ。 それでもよ、そんな大変な思いをしているわしをよ、肘鉄喰らわして抜かしてゆくヤツがいるんだから、マラソン大会ってコワいね〜 

 

 

 あんまり痛いんで、サロンパススプレーを両手に持ってしゃがんでいる応援のおじさんに「ここにシューっとやってください」とかけてもらったんだけど、痛い箇所ってテーピングはしてあるし、サポーティングタイツの分厚い箇所だし、全く到達しなかったよ。 でも、ありがとうございます。
この至れり尽くせりな応援が、一番面白いといわれる那覇マラソンな訳ですね 

 打ち切り5分前に、中間地点を通過。 リタイアする

 

 

 なんかさ、リタイアの人、多くない!!
笑っているひとなんかいてさ。 那覇マラソンって「フル」しかないから、はじめからハーフをゴールにして走っている人たちがいるのね、きっと。 わしは、わしはやっぱ、悔しいゾ!

 回収バスに列ぶ 

 

 

 出発して10分頃、隣の隣に座っていたおじさんが喉を鳴らしながら隣のネェちゃんに倒れてきた。
声を掛け一度復活したが、その直後にまた同じように倒れてきた。 コリャイカンと、すかさず前に座っていた仮面ライダーV3の仮装をしたネェちゃんとわしが脈を採る。 表面体温は低い。 「具合悪くなって戻しそうになった。 糖尿病じゃない」と本人言うが、いびきをかきながら倒れかかったことは記憶にないと言う。 とりあえず横にする。 後の席のおっさんがスポーツドリンクを飲ませろと回してくるが、血糖値が上がったら危険そうなのでやめとく。 とにかくわしが膝枕しているわけで、「このひと、わしの膝枕で死んじゃうのかなぁ」などと考えてしまうのでした。 バスは先ほどから停めてもらっていて、救急車を待っている。 やがて大会のほうから「係員を向かわせているので、着いたら患者を降ろしてバスは出発してくれ」とのこと。
やがて、係員が来て、降りてもらうとする。 降りる際「おぶさりますか?」ときいたわし。 断ってくれて良かった。 だって、膝、ほんとにヤバい痛みだもの

バスに乗る

 

 

 

 

 

 凄く満足そうな完走連中の間をサササッと抜け、荷を回収、旅行会社からもらったビールを飲み、撤退。
チクショー、完走者は完走証と完走メダルをぶら下げていて、完走者限定無料ステーキを食っていやがる

 昨夜一緒に飲んだ方達にメールしてみたら、やっぱし完走しているし。
情けなくない? わし。 かつて超人と言われたわしが、り、リタイア…

 

 

 

 空港に行く時間まで2時間ばかしあったので、国際通りにお土産を買いに行く。
途中で会う人や店員に「おつかれさま」とか「ごくろうさま」とか「完走した?」とか言われる。 つれー。
*お店で完走したことを告げると、おまけをくれたり、ビール一杯無料になったりするらしい

 

 以前から行ってみたかった大東そばのお店に行く。
大東そば(中)を食べ、空港に向かう。 大東そば、心なしか涙味だったぜ…

                   おわり